今の人間の寿命は80年といったところでしょうか。
この後、医療が進んで、せいぜい100年。
100年で、わかることなどというのはたかだか知れています……
ということを我々は、ついつい忘れてしまいます。
ガイドブックで読んだ知識で、また、一度や二度訪れただけで、
その街を知ったつもりになってしまいがちです。
便利な世の中になったのでスマホで検索すれば様々な情報が出てきます。
しかし、それはあくまで薄い情報でしかありません。
以前、団体旅行で現地に住むガイドの方がせっかく説明してくださるのに、
「知ってる、知ってる」と口を挟む人がいました。
彼は本当に知っているのでしょうが、
それ以上の情報が入ってくる機会を逃している可能性があるんですけどね。
「わからない」でいいんです。
本来、知れば知るほど、自分が知らないことを知り、謙虚になっていくものだと思います。
ソクラテスの「無知の知」という言葉があるように、
まず、自分が無知であることを知ることから始まるのです。
text:イシコ http://sekaisanpo.jp/
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