世界のワイン好きの間で近年急激に評価の高まっている日本ワインの発祥の地・山梨県甲州市。この甲州市にはたくさんのワイナリーがありますが、今回はシャトー・メルシャンに伺い、日本ワインの魅力と歴史、そしてこだわりの詰まったワインづくりの様子を見学するメディアツアーに参加してきました。
日本の風土に合ったワインづくりを目指すシャトー・メルシャンは、これまで多数の名誉ある国際ワインコンクールで受賞しています。それは私たち消費者の目にはなかなか見えてこない影ながらの深いこだわりや徹底した作業工程があるからこそ。早速そのこだわりのワインづくりについて教えてもらいます。
まずはシャトー・メルシャンの代表的なワインをテイスティングさせていただきながら、自社農場の現状や契約栽培農家への栽培指導、醸造工程での徹底した選果、香りを守るための破砕方法や製造設備の特長などなど、歴史あるシャトー・メルシャン独自のこだわりの数々をうかがいました。
【「シャトー・メルシャン 甲州きいろ香2015」と「シャトー・メルシャン マリコ・ヴィンヤード ソーヴィニョン・ブラン 2015」】
【「シャトー・メルシャン 穂坂マスカット・ベーリーA 2013」と「シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー2012」】
今回テイスティングさせてもらったのは上記の4銘柄で、それぞれ好みもあるかと思いますが、個人的には「シャトー・メルシャン マリコ・ヴィンヤード ソーヴィニョン・ブラン 2015」と「シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー2012」がお気に入り。ぜひ試していただきたいワインです。
ちなみにセミナーの会場は日本のワイン醸造発祥の地・甲州市近代産業遺産「宮光園」。実際にワイン産業の先駆者・宮崎光太郎が自宅としていた建物内で日本のワイン造りの歴史を見学できる施設です。
【レトロ感溢れる昔のワインボトルたちも展示されています】
日本ワインに関する貴重な資料の宝庫ですので、ぜひ山梨県甲州市のワイナリーを訪れる際には「宮光園」も見学するのをオススメします。
続いてはシャトー・メルシャンのワイナリーの見学。実際のワインづくりの過程を教えていただきます。工場では徹底した選果をされている最中でしたが、皆さんとても楽しそうに作業をされていたのが印象的でした。
【造り手さん一人一人のブドウに対する愛情もおいしいワインづくりのスパイスになっているのかも♪】
【シャトー・メルシャン ワインセラーには多くのワインが貯蔵されています】
【貴重なヴィンテージボトルを発見。特別なイベント時に開けることもあるのだとか?!】
そして最後にワイナリー近くのブドウ畑にも連れて行っていただきました。やはり天候の影響などもあり、栽培は試行錯誤の連続で苦労されている点も多いとのこと。相手は植物ということで安定した供給がいかに大変なことなのか、畑で栽培中のブドウを目の前にするとより実感できます。
実はこの時、初めてワインになる前のブドウ(カベルネ・ソーヴィニヨン)をいただくことに。
【一粒では止まらず、、、おいしい♪ 】
ワイン用のブドウは「渋みや酸味が強くて食べられないよ」と耳にしたこともありましたが、実際は全くそんなことはなかったです。山葡萄とブルーベリーの中間のような食感と甘さでとっても美味しく、爽やかな後味に感動させられました。
今週末2016年11月5日(土)・6日(日)には山梨県甲州市のシャトー・メルシャンを会場に、今回紹介したような日本ワインの魅力に触れられる「シャトー・メルシャン ハーベスト・フェスティバル 2016」が開催されるそうです。
このイベントでは日本国内の各地で育まれた個性ある味わいのブドウから造られる「シャトー・メルシャン」シリーズや「日本の地ワイン」シリーズ、今年収穫されたブドウから造られた新酒などをグラス一杯から試せるだけでなく、ワインづくりの思想やこだわりを紹介するワインセミナーや、ぶどう踏みの体験を楽しめたり、ワインにぴったりな各種料理も提供されるなど、ワイン好きはぜひ出かけたい盛りだくさんの内容が企画されているそうです。
日本ワインの美味しさと魅力を満喫する格別な機会になると思いますので、みなさんもぜひ足を運んでみてくださいね。
「シャトー・メルシャン ハーベスト・フェスティバル 2016」
2016年11月5日(土)、6日(日) 10時~16時 ※台風など雨天の場合は中止
会場:シャトー・メルシャン(山梨県甲州市勝沼町下岩崎1425-1 TEL:0553-44-1011)
http://www.chateaumercian.com
text:下重佳奈子 Kanako Shimoshige
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