文化や芸術が今も息づくチェコは人気の旅先の1つ。また中世に建てられた城廓や教会、そして世界遺産など多くの絶景が楽しめます。このたび編集部では約1週間の日程でチェコの各地を訪問してきましたので、各地のオススメのスポットを紹介します。ぜひこれからのチェコ旅行の参考にしてみてください。
|ブルノを拠点に巡るクロムニェジーシュ&オロモウツの世界遺産
プラハから列車で約2時間30分でアクセスできるモラヴィア地方の中心都市ブルノ。ブルノの街自体も教会や劇場、そして市庁舎など歴史を感じる見所も盛りだくさんですが、今回はこのブルノを拠点に手軽にアクセスできる必見のユネスコ世界遺産を3つ紹介します。
(1)クロムニェジーシュの庭園群
ブルノから特急列車で約1時間ほどの距離にあるクロムニェジーシュ。ここには“天上の楽園”とも称される「クロムニェジーシュの庭園群」があります。
【庭園の回廊からはフランス式庭園「Flower garden」の素晴らしい景色が望めます。5月下旬から10月末までは何十種類ものカラフルな花が植え込まれます】
ロタンダ(円形建築物)を中心に美しいモチーフを描く植込み、水、そして建築と、さまざまな要素が見事に調和したその庭園は「ヨーロッパで最も美しい庭園」とも呼ばれているそう。
【ロタンダの中も素敵な空間】
手入れの行き届いた美しい庭園でぜひ憩いのひと時を過ごしてくださいね。
クロムニェジーシュの庭園群
開園時間は季節、曜日によって異なりますので公式HPにて確認ください(入園料:大人 70CZK) http://www.kromeriz.eu/
(2)クロムニェジーシュの大司教の城
庭園群と同じくクロムニェジーシュにある世界遺産が「大司教の城」。このクロムニェジーシュのシンボル的存在とも言えるバロック建築物は、13世紀から城があった跡地に17世紀の終わり(日本では江戸時代)に建造されました。34mの高さの塔は圧巻。登ればクロムニェジーシュの全景が見渡せます。
素晴らしいインテリアは当時の大司教の圧倒的な地位と権力の象徴とも思えます。
中でも圧巻は“議会ホール”。
ここは映画『アマデウス』のロケ地としても知られる場所で、チェコの中でも最も美しいロココ様式の空間と言われています。天井一面に描かれている絵は床の上で描かれ天井に貼り付けられたそう。22個のクリスタルのシャンデリアも壮観。また、ギャラリーでは、ティツィアーノ、ヴァン・ダイク、クラナハなどの素晴らしい作品の貴重なコレクションを鑑賞することも可能です。
クロムニェジーシュの大司教の城
開園時間は季節、曜日によって異なりますので公式HPにて確認ください(入園料:大人 150CZK) https://www.zamek-kromeriz.cz/en
(3)オロモウツの聖三位一体柱
クロムニェジーシュと同じくブルノから特急列車で約1時間ほどの距離にあるオロモウツ(プラハからであれば列車で2時間30分程度)。現在はチェコ随一の学生街として知られるこの街にも、必見のユネスコ世界遺産があります。それがホルニー広場にある「聖三位一体柱」です。
この聖三位一体柱は18世紀初頭にモラヴィア地方を席巻したペストが収束したことを記念して建てられたそうで、“天国の階層の象徴”に基いて設計されたこの柱の高さは約32mもあります。ヨーロッパ最大のバロック様式の柱とされています。ちなみに高さ15m程度が三位一体柱の一般的高さです。
この聖三位一体柱の周囲には、オロモウツ市庁舎やオシャレ感のあるカフェやレストランなどが沢山。
(c) Libor Sváček
柱のそばに腰を下ろして、ぜひオロモウツの街の優雅な街並みを堪能してみてくださいね。
オロモウツの聖三位一体柱
http://tourism.olomouc.eu/sights/unesco/
これまで紹介してきたミクロフやレドニツェ=ヴァルチツェ地区を含め、モラヴィア地方はユネスコ世界遺産をはじめ、歴史を感じる荘厳な教会、城郭が多数あります。いずれもブルノから手軽にアクセスできるので、ぜひブルノを拠点にモラヴィア観光を満喫してくださいね。
《参考情報》
チェコ国内で最も良く使用されている乗換検索サイトが「IDOS.cz」になります。チェコ国内での公共交通機関を利用した移動の際はぜひ利用してみてください。
取材協力:チェコ政府観光局(CzechTourism) www.czechtourism.com
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