普段私たちがよく口にする“ツボ”は神経がつながっている節目やつなぎ目の箇所を指します。疲れがたまると身体が重くなったり、体調不良を引き起こしたりしますが、お灸やマッサージで“ツボ”を刺激することで体調が改善するのは、“ツボ”がそれほどまでに身体にとってとても重要なモノであるということ。
そこで、前回の「冷え」撃退ツボに続き、今回は女性の天敵・むくみを解消する“ツボ”のセルフケア方法を鍼灸師・河野良雄さんに教えてもらいました。
つい手軽なむくみ解消アイテムなどを取り入れがちですが、応急処置にしかすぎません。お風呂上りなどのちょっとしたタイミングにツボ美容を取り入れるだけで、“むくみにくい体質”に近づいていきます。とっても簡単なので、ぜひ試してみてくださいね。
|むくみを解消!セルフ・ツボ美容術
(1)太渓(たいけい)
〜探し方〜
内くるぶしの高さで少し後ろ側でアキレス腱との間にあります。少し凹んでいて、ドクドクいっているところが目安になります。
〜押し方〜
①深呼吸を1〜2回する。
②息を吐きながら1,2,3,4と数えながら押し込んでいき4で止める。今度は逆に息を吸いながら1,2,3,4と数えて緩めながら戻していく。
③10回〜20回続ける
太渓は〝腎〞と関連性のあるツボで、水分代謝をよくするのでむくみに効くと言われています。他には泌尿器、老化などに関係する症状にも効果がある万能なツボなのです。
(2)曲泉(きょくせん)
〜探し方〜
膝を曲げた時に、シワの上あたりの少し凹んでところがツボにあたります。
〜押し方〜
①深呼吸を1〜2回する。
②息を吐きながら1,2,3,4と数えながら押し込んでいき4で止める。今度は逆に息を吸いながら1,2,3,4と数えて緩めながら戻していく。
③10回〜20回続ける
曲泉は、血行を良くする作用があるためむくみ撃退につながります。また、曲泉は「気血が泉のように集まるところ」と言われており、下半身の不調に効果があります。
(3)承山(しょうざん)
〜探し方〜
ふくらはぎの中央ライン上で、筋肉とアキレス腱の中間がツボにあたります。
〜押し方〜
①片膝を曲げて座り、両手親指の腹をツボに重ねる。
②深呼吸を1〜2回する。
③息を吐きながら1,2,3,4と数えながら押し込んでいき4で止める。今度は逆に息を吸いながら1,2,3,4と数えて緩めながら戻していく。
④10回〜20回続ける
承山は特に足全体のむくみに効くツボと言われています。足のむくみを取る場合、足全体をマッサージするかと思いますが、特に承山に気を配ってケアすると効果的です。また承山の箇所に磁気や灸を貼っておくのもオススメです。
また、上記の3つのツボのケア以外にも「脚の付け根(鼠けい部)を軽くさする」と上半身・下半身の境目で滞りやすい部分の血流が促進されて、むくみがより解消しますよ。
いかがでしたか? むくみ解消のツボですが、その本質は「血行を良くする」こと。ツボを押すだけでなく温めるともっと効果が期待できます。
血行が良くなると全身の快調に繋がり良いことづくめ! 帰宅時の落ち着いた時、お風呂上りのちょっとしたタイミングなど、ぜひデイリーケアに取り入れてみてください。
監修:鍼灸師・河野良雄 photo:Akihiro Itagaki model:Azumi Ueno text:つくよみ。
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