私は地図が読めない方向音痴です。
旅先に一週間滞在しても土地勘がつかないことも多い。
そのくせ思い込みが激しいので地図を見ながら、違う方向に行って、さらに迷ってしまうこともあります。
スマホの地図のアプリを使って案内をしてくれても、思ったように進めません。
焦れば焦るほどたどり着けない。
「なんでこれくらいできないんだろう…」
自己嫌悪におちいったことは何度あったか数え切れません。
しかし、歳を経て、あつかましくなったせいか開きなおってきました。
人を案内するわけでもありません。
土地勘をつけなくても場所の一期一会を楽しめばいいのではと思ったのです。
迷ったら迷ったで、その時々の風景や人の出会いを大切にするようになりました。
迷ったおかげで出会った素敵な風景も人も数多くあります。
もちろん、海外には危険な通りもあるので、それだけは気をつけているようにしていますが。
今では、普段の散歩も迷うように迷うように歩くようになりました。
迷えば迷うほど、身体の中に街が馴染んでくるような気がします。
text:イシコ http://sekaisanpo.jp/
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