旅のとき、気候やお金、宗教的なタブーなど基本的な情報を知ることや、地図を切り取っていくことはあっても、
「ガイドブック」を持って街に出掛けることは、ほとんどありません。
ガイドブックに頼り過ぎると、縛られていることに気づかなくなるからです。
「本に掲載されていた有名店」など、書かれた記事をなぞって行くようになり、
挙句には「まだ、あそこに行っていない」と脅迫観念のようになってしまうこともあります。
そうなると気になった場所に行けなかったことに対し、悔いが残る旅になってしまいます。
昔、ある冒険家が、
「自然の中に何か月も身を置くと、だんだん感覚が研ぎ澄まされてくる」
とおっしゃっていました。
もちろん、冒険と旅行は違うのですが、今の自分が、どう感じるか、何を面白いと感じるか。
自分自身で考えながら歩いていると、自然に、そういった感覚も研ぎ澄まされてきます。
人の出会いと同じで、旅の出来事も、ご縁でいいと思っています。
text:イシコ http://sekaisanpo.jp/
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